ホツレ日記

映画 古長屋 銭湯暮らし

ヘブンズストーリー

観てきました。「ヘヴンズストーリー」最後まで見るのは大変でした。上映時間が278分です。お昼に見始めたら日が暮れ始めるくらいの長さです。しかし、私が観たのはオールナイトなので、映画館に行ったときも途中休憩で外に出た時も、ヘヴンズストーリーが終わって外の空気を吸うために外に出た時もずっと暗いままでした。みなみ会館でのオールナイトは今回が2回目です。1回目は、高橋ヨシキさんと中原昌也さんのトークショーやグリーンインフェルノを上映しているときです。そのときは、座席が満員で空席がなかったのを思い出します。今回は友人と行ったのですが、割と座席に余裕があってゆったりとみることができました。

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まだ自分の中でこの映画について消化し切れていないところがある気がしてなりません。登場人物が多いですが、簡単に書いておこうと思います。話の流れも。DVD化されていないので、1度観たというだけではそのうち忘れてしまうかもしれないので、私が思い出すためのキッカケとしても。

 

 

登場人物

トモキ長谷川朝晴

妻と娘を殺された男。記者会見では、犯人を自らの手で殺すと発言。犯人は刑務所へ。

 

サト寉岡萌希

両親と姉を殺された少女。犯人は自殺してしまう。叔父に引き取られる途中、TVでトモキの記者会見を見てファンになる。

 

カイジ村上淳

警察官。過去に銃を奪いに来た強盗ともみあいになった際、弾が発射されてしまい強盗を殺害してしまう。強盗の奥さんにはお金を振り込んでいる。ウラで復讐屋をしており、依頼があれば人を殺している。

 

ミツオ忍成修吾

未成年で、家を飛び出して方々を転々としていたとき、トモキの妻と娘を殺害する。

 

タエ菜葉菜

幼い頃、酔っ払いに頭を蹴られ片耳が聞こえなくなるという過去を持つ。アパートの玄関の鍵の修理を呼んだ際にトモキと出会う。その後結婚し、子供も生まれる。

 

キョウコ山崎ハコ

人形作家で若年性アルツハイマーを患っている。TVでミツオのことを知り、手紙のやり取りを繰り返したのち、ミツオ出所後は一緒に暮らし始める。

 

カナ江口のりこ

カイジマに殺された強盗の家族の娘。母は入院しており、カイジマから払われるお金をあてにして生活している。

 

     

まだまだ登場人物は多いですが、おおむね主要なのは上記の人たちです。書いているだけで少し気分が落ち込むくらい、明るい説明ができない人たちです。幸せな描写がないわけではないです。トモキはタエと家庭を持って新しい人生を歩む姿や、ミツオとキョウコがともに生活するシーンは幸せであったと思います。けれど終わりがやってきます。トモキはサトに、犯人であるミツオが出所したことを知らされ動揺します。今ある家庭を犠牲にしてまで復讐する必要があるのか。サトは復讐することを煽ります。キョウコはアルツハイマーの症状がひどくなり、”トイレはここ”、”出るときは手を洗う”などといったメモがそこら中に貼られた部屋で生活するようになります。ミツオのことも誰かわからなくなってしまうときも。

 

ちょっと書いててつらくなってきました。映画見てる時もそうだったと思います。幸せそうな気が安らぐシーンがあっても、また壊されるんじゃないかという不安がいつもありました。全部的中しました。

 

それと気になったのは、この映画のところどころで面を被って装束を着ている人たちが舞っているシーンがありました。どういうことを表しているのかは正直わかりません。最後のシーンではサトがその人たちに会いに行きます。仮面を取って顔をみると、それはサトの両親と姉でした。しばらくした後、両親と姉は歩き出しますが、サトはそれと逆方向に進んでいきます。きっとまだ家族と一緒にならず、生き続けることをサトは選んだのではないかと思います。叔父に引き取られるときも幼いサトは言っていました。生きて続けて姉の年も、親の年も追い越すと。

 

 

いろんな思いを抱きましたが、478分完走できて満足です。正直少しは寝てしまうんじゃないかと思っていましたが、各章に分かれていて集中力が切れませんでした。DVD化されていないとかの問題もありますが、その他の点でも映画館でしか観れない映画なのではと思います。この後は「サウダーヂ」が控えていました。オールナイトの夜は長い。

 

 

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観終わった後のメモ